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映画『この世界の片隅に』感想レビュー:日常の尊さと戦争の悲哀を描いた珠玉のアニメーション映画

「過ぎた事 選ばんかった道 みな 覚めた夢と変わりやせんな」

どうも!映画大好きな皆さん。今日も映画を語りましょう。

 

本当に何も言えません。戦争によって生活は苦しくなる↓。恋心によって主人公すずは上がる↑。この現実とのギャップに何かひっかかる。このギャップは永遠に埋まらない者なのか。戦争下に幸せでい続けることは可能なのか。私はエンディング時、滝の涙を流しました…

 

オタキングこと岡田斗司夫さんがこの映画を「感動を超えて呆然とする映画」と評価しています。実際にその時代へとタイムスリップしたかのような広島、呉の再現度や生活風景。死生観や戦争の日常化など徹底的に現地取材を行った成果が映画にこれでもかと反映されています。そんな素晴らしい映画を振り返っていきましょう!

それでは!

 

 

2016年公開のアニメ映画『この世界の片隅には、戦争の時代に生きた人々のありふれた日常と苦悩を丁寧に描いた作品です。主人公すずが紡ぐ穏やかな日々と、戦争という非日常が織りなすドラマは、多くの観客に感動を与えました。観終わった後、「今を大切に生きる」ことを考えさせられるこの作品の魅力を詳しくご紹介します。

 

どんな人におすすめな映画か

以下のような方々におすすめです:

• 戦争や歴史をテーマにした作品に関心がある人

• 心温まる日常ドラマをじっくり楽しみたい人

• アニメ映画の美しい作画や丁寧なストーリーテリングを味わいたい人

• 生きる意味や家族の在り方について考えたい人

特に、戦争を経験していない世代にこそ観てほしい映画です。

 

映画の概要と基本情報

原題: この世界の片隅に

公開年: 2016年

監督・脚本: 片渕須直

原作: こうの史代(漫画)

出演(声の出演):

• のん(浦野すず/北條すず)

細谷佳正(北條周作)

尾身美詞(径子)

稲葉菜月(晴美)

ジャンル: アニメーション、ドラマ、戦争

上映時間: 126分

• 評価: IMDbスコア8.2、Rotten Tomatoesスコア97%(驚異的です。ぶっ飛んでます。)

 

ストーリーの詳細な流れとキャスティング、キャスト陣の関連作品

物語の概要

昭和初期から戦後にかけての広島県呉市を舞台に、主人公すず夫の北條周作とともに新しい生活を始めるところから物語はスタートします。戦争の影響で物資が不足し、日常が変わりゆく中、すずは健気に家族を支えようと奮闘します。しかし、戦争は容赦なくすずや周囲の人々の日常を壊していきます。悲しみや喪失を抱えながらも、すずは「生きること」の意味を見出していきます。

 

キャスティングの見どころ

のん(浦野すず)

独特の声質と演技で、すずの天然で純粋な性格を見事に表現。過去作『海月姫』でも注目を集めました。

細谷佳正(北條周作)

すずを優しく見守る夫役。『進撃の巨人』リヴァイ役で知られる彼の落ち着いた声が魅力的です。

稲葉菜月(晴美)

子供らしい純真さを体現。観客の心を掴む重要な役どころです。

 

映画の魅力と監督について

片渕須直監督は、アニメーションを通じて「戦時中の人々のリアルな日常」を描き出しました。美しい作画と緻密な背景描写が、物語の世界観をより一層引き立てています。

 

監督の代表作

マイマイ新子と千年の魔法』(2009年)

戦前の山口県を舞台にした作品で、ノスタルジックな雰囲気が共通点です。

ブラック・ラグーン』シリーズ(脚本担当)

ハードなアクション作品ですが、人間ドラマの描写に定評があります。(真逆のようで似ている作品なのかもしれません。)

 

見どころシーン

1. すずと晴美の穏やかな日常

戦争の中でも家族と過ごす小さな幸せが丁寧に描かれています。特に、すずが絵を描くシーンは心に沁みるものがあります。

2. 呉市の空襲シーン

圧倒的な緊張感とリアリティで、戦争の恐怖を伝えます。

3. ラストシーンの再生の象徴

すずの手が描き出す新たな希望に胸が熱くなります。

 

名セリフ(日本語訳)

「この世界の片隅で、私たちは生きている。」

タイトルを象徴する一言で、すずの前向きな気持ちが伝わります。現実を受け入れて「生きる」力強い言葉です。

「大事なものは、すぐそばにあるんよ。」

晴美とのやりとりの中で語られるこのセリフが印象的です。まさに虹の足です。気づけない。

 

タイトルの意味

この世界の片隅に」とは、戦争や歴史の中で見落とされがちな「普通の人々の日常」を指しています。誰もが片隅の存在でありながら、そこにはかけがえのない物語があるというメッセージが込められています。

 

映画のテーマと観客へ伝えたいこと

本作が伝えたいのは、「どんなに困難な状況でも、日常の尊さや希望を見失わないこと」です。観客にとって、自分の身近な人々や日々の生活を大切に思うきっかけになるでしょう。

 

ラストシーンについて

戦争の苦難を乗り越えた後も続く、すずと周作の新たな生活が描かれます。観客に「再生」の希望を感じさせる温かい結末です。

 

戦争時における家族の在り方

本作は、家族の絆や支え合いが戦時中の人々にとってどれほど重要だったかを教えてくれます。それが本当の家族で無いにしても。

 

アニメーションのレベル

手描きで細部まで作り込まれた背景や、キャラクターの自然な動きが本作の大きな魅力です。特に、広島や呉の街並みの再現度には目を見張るものがあります。明るい絵柄でなければ、つらすぎる。そう思います。

 

小ネタとトリビア

• 背景美術の緻密さ

戦時中の呉市の風景が資料に基づき精密に描かれています。

• 原作漫画との違い

映画版では一部キャラクターの設定が変更され、より映画向きにアレンジされています。

 

現代に通ずるポイント

戦争の悲惨さだけでなく、「日常の大切さ」をテーマにしているため、現代の観客にも共感を呼びます。日常のありがたみを再認識させてくれる作品です。

 

映画から学ぶべきこと

本作を通じて学べるのは、「困難な状況でも希望を持つこと」「日常の中に幸せを見出すこと」です。戦争を知らない世代にとって、平和の重要性を考える良いきっかけとなるでしょう。

 

海外や日本での本作の評価

国内ではもちろん、海外でも高く評価され、アニメーション映画の新たな可能性を示しました。特にリアリティある描写と感動的なストーリーが称賛されています。🍅スコア97%がすべてを物語っています。

 

関連作品

火垂るの墓』(1988年)

戦争をテーマにした名作アニメーション。命の尊さを痛感します。2度は見れません。

マイマイ新子と千年の魔法』(2009年)

同じく片渕監督の作品で、日常の尊さが描かれています。千年の魔法とはどのようなものなのでしょう?気になる方はぜひ!

 

まとめ

この世界の片隅に』は、戦争という非日常を背景にしながらも、日々の生活の美しさを描いた感動作です。徹底した作りこみで戦争下の状況を忠実に再現しています。

観終わった後、自分の人生や日常を愛おしく感じること間違いなし。ぜひ一度観てみてください!心の中に何か残ろうはずです。